病気について
4~5日続く高熱、咽頭炎、結膜炎がみられるアデノウイルス感染によるかぜのひとつです。
夏期のプールを介して流行することが多いためプール熱とも言われますが、プールに入らなくても感染します。
アデノウイルス感染の患者さんは一年中みられますが、特に夏が一番多いため「夏のインフルエンザ」と言われることもあります。
次いで11月、1月の順で多くみられます。園や学校での流行状況が大事な情報となります。
感染経路と潜伏期間
感染力は大変強いです。
手洗いをしっかりしてください。
飛沫感染(咳・鼻汁やくしゃみ、目ヤニに含まれるウイルスが鼻やのどの粘膜、眼球粘膜に付着して体内に侵入します)
→結膜炎の時は、タオルは共有しないでください。
- 糞口感染(便を介して感染するため、便の処理と手洗いが大切です)
- 接触感染
潜伏期間は5~7日間です。
症状
- 発熱:高熱(39~40度)が4~5日続きます。
- 咽頭炎:強い咽頭痛を認めます。喉も真っ赤になり、扁桃腺に白いブツブツ(白苔)を認めることがあります。
- 結膜炎:目が真っ赤に充血します。目のかゆみ、痛み、目ヤニなどを認めます。
他にかぜ症状(鼻汁、咳)やお腹の症状(腹痛や下痢)を認めます。
検査方法
咽頭からぬぐい液や便を採取し、アデノウイルス迅速検査ができます。
15分ほどで結果が出ます。一部涙液で検査できるものもあります。
治療方法
残念ながらウイルス感染なので、特効薬はありません。対症療法となります。
自分の力でウイルスと闘うため、安静、水分摂取、食事が大切になってきます。
特に喉がとても痛いお子さんが多いのでのど越しのいい飲み物や食事(ゼリー、プリン、アイス、粥など)を工夫してあげてください。
登園、登校の目安
「主要症状が消失した後2日経過したら」となっています。
発熱や、咽頭炎、結膜炎、下痢などの症状がおちついて、2日たってからとなります。
川崎市では登校(園)許可書が必要です。
登校(園)できるタイミングで再度受診してください。
アデノウイルスに対する感染対策について
アデノウイルスは感染力が大変強く、またドアノブ、机、おもちゃなどに付着したウイルスは感染性を失うことなく長時間存在することができます。
予防策として
- 手洗いをしっかりする
- 集団生活の場ではドアノブ、机、おもちゃなどの消毒
- タオルの共有をしない
- 便やおむつはビニールにいれて処理し、手洗いをしっかりする
- プールからあがったら、シャワーと目洗いをする などが大切です。
殺菌は56度で30分の加熱、次亜塩素酸の消毒に効果があります。
タオルは他の家族の物と一緒に洗濯をしても大丈夫ですが、天日干しまたは衣類乾燥機でしっかり乾燥させてください。
咽頭結膜熱(プール熱)の相談や治療は当クリニックへ
スワンこどもクリニックの院長は小児科と腎臓の専門医です。
症状についてのお悩みや、心配に思うことがありましたらいつでもご相談ください。
ご予約は「WEB予約サイト」からも、LINEからも受付けております。